ハミングバードの音楽とギター備忘録

ソロギター(Fingerstyle Guitar)の練習帳と音楽日記。

『ROCKIN' QUARTET 第7章』菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)@ Billboard Live Osaka(2024/07/23 ライブレポート)

▼以下、前置き長いです…

バイオリニストNAOTOさんが率いる弦楽四重奏・NAOTO QUARTET+鍵盤と、人気のあるロックバンドのヴォーカリストだけを呼んできて、そのバンドのオリジナル曲をプレイする『ROCKIN' QUARTET(ロッキン・カルテット)』。随分前からビルボードの広告などで面白そうだなぁ…と眺めていたけど、その頃はNAOTOさんのことは知ってても今みたいに大ファンではなかったし、ロックヴォーカリストも名前しか知らない人ばかりで、実際ライブに行くことはなかった。

でもNAOTOさんが押尾さんのラジオに出演されてた時だと思うけど、ロッキン・カルテットのことを詳しくお話しされてて、とても原曲を大切に、リスペクトを持ってアレンジしていることが伝わって来て俄然興味が湧き、次あったら絶対行こう!と思って初めて観たのが昨年の第6章。andropの内澤さんがヴォーカリストで、彼等の曲は、初期はオルタナっぽいとっつきにくさがあるけれど、最近の曲はとてもポップで聴きやすいし、何より内澤さんの声が柔らかくて優しい。入門編としてはとても入りやすい回だったと思うけれど、何分あの頃はまだ、ロッキンカルテットの楽しみ方を分かってなかったな~…と思う。

いや、今でも分かってるかどうか、正解かどうか知らないけれど、少なくとも去年よりは心底この企画が面白いと感じているし、何を聴いてもワクワクしてしまうのは間違いない。それはこの1年で、スペースシャワーで過去の歴代ヴォーカリストの回をダイジェストで観たり、フェスに出演した時の配信を聴いたりできたから。どのバンドも流石に人気があるだけあって、それぞれ音楽性にしっかり個性があって、みんな上手い。そして、ヴォーカリストも独自の世界観を一人一人が持っている。だから、ちょっとバライエティー的なトークを見たりしていても、めっちゃキャラ立ちしていて楽しい(笑)。そんなのも含めて、ロッキンカルテットの魅力だと思う。

埼玉で春・秋に行われてる「麦ノ秋音楽祭」に、歴代ヴォーカリスト集めての出演があったりの中、次はいつかな?と思いつつ、まだ先だろうと思っていたら、今年も開催されるとのお知らせが5月1日に!! 嬉しかったなぁ。でも予習しなきゃ!と云うプレッシャーが(笑)。NAOTOさんの弦楽アレンジは、とてもまとまりがあって、たとえヴォーカルがいなくても聴けるんじゃないか?と思うほど綺麗なので、予習せず“そう云う音楽”として楽しむことは充分できると思う。でも、原曲を知ってる方が、より楽しめると私は感じてます。アレがこうなるんだ!的な楽しさ。中津川ソーラーの配信で、ナッシングスの「Out of Control」を聴いてカッコ良くて、その後に原曲を聴いた時の衝撃は忘れられず。マジNAOTOさん天才!って思ったし、ナッシングスの曲の良さもよく分かった。

ロッキンカルテットの音楽と原曲のバンドサウンドは、やっぱり全く別物。ロックとオーケストラの親和性の高さは、海外なんかだと、しょっちゅうフルオーケストラをバックにライブがあったりするから、当然のように思ってしまうけど、ロッキンカルテットは違う。二つの物を混ぜるのではなくて、バンドの音を弦楽四重奏に置き換える、と云う超ストイックな音楽。こんな大変なこと、普通の編曲者は絶対避けると思うし、アレンジも演奏も面倒だしリスキーだと思う。でも、敢えてそこに挑むのがNAOTOさんらしいと云うか、めちゃくちゃ男前なカッコ良さ!と、ほんと惚れ惚れする。まさにこの攻めた姿勢こそ、ロックスピリットそのものだと思う。ファン歴浅いけど、NAOTOさんって生き方がロックだよなぁ~…って、つくづくカッコイイ。ご本人は、石橋叩いて渡るタイプだからと謙遜されるかもだけど、普通の質が高いように感じます。

 

バンドの音楽を弦楽に置き換えるとどうなるか…と云うと、骨格が見えるようなシンプルさと、油絵が水彩画に変わるような透明な美しさを味わうことができて、バンドの“音”を楽しむよりも、より“楽曲”そのものの特色を堪能できるように思う。だから、それぞれのバンドの持ってる音楽的カラーが、ロッキンカルテットで聴くと際立つように自分は思ってます。ヴォーカリストは変わらないのに、バックの音が変わる面白さが、この辺なのかな…と。
クラシック音楽の弦楽四重奏でもなく、もちろんバンドでもない。独特の音作りと演奏とスコア。これはもう “ロッキンカルテットという音楽ジャンル” なんじゃないかと想ったり。

www.rockinquartet.net

 

昨年のandropの時は、どうやって予習したらいいか分からず、沢山あるアルバムを全体的に流して聴いてたので、全然身体に入って来なかった。今回は、人気のある曲から順番に聴いてみると、特長もよく分かるし耳に残った。ちょうど今月末に配信でベストアルバムがリリースされるとのこと、収録曲も参考になった♪

9mmはパッと聴くと、メタルやコアの部分のラウドさと速さが真っ先に印象として残ると思うけれど、それはリズム隊の激しさに外ならず、よく聴くととってもメロディアスで、特に歌メロやギターソロが歌謡曲的なほどわかりやすい。なんとなく昭和な香りや、暗い童謡・唱歌みたいな匂いもする。そして歌詞に物語性みたいなものがあって、1曲1曲がドラマのよう。言葉の選び方もシンプルだけど、変化をつけて繰り返されたり韻を踏んでたりも多いので、つい口づさんで歌いたくなる。1回聴いたら頭から離れなくなるタイプの曲も多い。 そして9mmの歌詞の、退廃的で破滅的な感じ、個人的に好みです。少女漫画か昼下がりのメロドラマのようでもあり、浄瑠璃のようでもあり、結構女性的な感覚なのでは?と思う。そんな歌詞を書く人なので、歌もとっても叙情的。9mmの轟音の上でギター弾きながら歌ってる菅原さんが、そう云う、歌うのには負荷とも思えるものから解放されて、美しい弦楽アレンジの上で歌唱できるのは、さぞや気持ち良かっただろうなぁ…と思う。実際、ほんとに楽しそうに、歌を通した表現を開放されていたように感じる。しかも、曲は普段パフォーマンスしなれた自分達9mmの曲だから、余計なとこに力を使わず、歌の表現に集中できると思う。ロッキンカルテットの醍醐味を一番味わえるのは、たぶんヴォーカリストの人達なんだろうな。

▼NAOTOさんと菅原さんの事前インタビュー

www.billboard-japan.com

 

Billboard Liveの公演は、1回70分、毎日2回行われる。今まで、1日に2ステージ続けて観たことはなかったけど、ROCKIN' QUARTETは、各ヴォーカリスト1回しかチャンスがない。ダイジェスト的にフェスなどでまた聴ける機会はあっても、一つのバンドの曲をまとまって聴けるのは今回のみ。そう思うと、いてもたってもいられず、2公演チケット取りました。実は最初、初日の横浜公演に行こうと思ってたのだけど、諸事情あり残念なことになった。そして今、猛烈にファイナルの東京に行きたいけど!状況が許すワケなく、激しく涙です。嗚呼、ロッキンカルテット好きすぎる。

 

▲はい!ここまで前置き。

▽以下、セットリストの曲名を上げて色々書くので、もしこれから東京公演を観られる方があれば、読まない方がいいかもしれません。

 

客席が暗転してロッキンカルテットのテーマ曲が流れる中、まずはNAOTO QUARTETの四人だけが登場。それぞれ準備して、いつものように、オープニングはNAOTOさんのオリジナル曲。なんと今回!大好きな「TWIN DRAGON」でした。今年に入ってから、クラシカルコンサートやVIOLIN PARTY、のだめフェスと、色々な編成でこの曲を聴く機会があって嬉しい限りだけど、今回低音が効いててめっちゃロックでした!バンドじゃないのに超カッコイイ。しかもイントロのリフの後、チェロがグリッサンドで入ってきて、そのドゥーン!と云うピックスクラッチ並みのカッコ良さに痺れて、正しく悶絶しました。開始20秒で昇天です。NAOTOさんも仰ってたけど、きっとこの曲は9mmのファンにもウケたんじゃないかなぁと思うし、後の方のMCでも菅原さんが、この曲を9mmでカバーしたら面白いと思うって仰ってた!大拍手!やって欲しい!!

続いて、NAOTOさんのカウントからBPM速い曲だなって分かる、弦楽の音が激しい展開のリズムのフィルを表現して、流麗なギターメロを謳う中、にこやかに菅原さん登場。両手を広げて客席にご挨拶。なんと云う余裕。始まる前から楽しそう。1曲目「The Revolutionary」。Bメロが印象的で早速一緒に歌ってしまった。この曲も物語のワンシーンのような風景が浮かぶ歌詞だけど、菅原さんの押す一方じゃない緩急のついた歌い方が、ドラマチックな弦楽の音とマッチして、よりシアトリカルな雰囲気になっていた。これは今回のライブの全体に言えることかも。1曲ずつが映画みたい。しかも心揺さぶられて、若干疲れるタイプの映画(笑)。

2曲目「Black Matket Blues」はきっと9mmの代表曲? 初めて聴いた時から印象深い曲で、けっしてブルースではないけど、ラテンの匂いがしたり面白い。サルが汚れた手を叩いてるとこ、2回とも叩き損ねて、めっちゃ無念で心残り。12月に9mmのライブに行ったら絶対叩いてやる! この曲も速い曲だけど、弦楽アレンジとめっちゃ合ってた。ぶ厚い4つの音のハーモニーが気持ち良くて気持ち良くて、もう一回聴きたいって激しく思う名アレンジだった。

3曲目「Psychopolis」は、歌メロもギターメロも展開が激しくてエモいけれど、それが弦楽に置き換わることで美しく昇華されて、音の運びもちょっとプログレっぽい表現に変わって、めちゃくちゃ好みのアレンジでした。素敵☆ 今回、曲を選んで持って来たのは菅原さんとのことだけど、これはナイスチョイスと思います。 4曲目「バベルのこどもたち」もなんたる名曲、めっちゃNAOTO QUARTETが美しかった。感動! イントロからクラシックっぽい感じするもんねぇ(あれ?そんなの思うの私だけ?)。サビがドラマチックで、歌っちゃいたくなるやつ。菅原さんの伸びやかな声も気持ち良かったなぁ。コードの動き方も王道かもだけど気持ち良い。Aメロで、バックでずっとギターが16分音符のオルタネイト刻んでるのまでカルテットで表現されてて、お疲れ様でした。

この辺でMCだったかな? 菅原さんとNAOTOさんからご挨拶。せっかく9mmって名前なのに、ちょっと早く第7章で来てしまいました…って、笑いを誘っていました(笑)。

5曲目は少しテンポを落として、ループするリフが独特の世界に連れて行ってくれる「次の駅まで」。歌詞もめっちゃ聴き入ってしまう。こう云う曲の雰囲気も9mmの魅力の一つなんだなぁ、と。予習漏れてて、会場で初めて聴いたけれど、このダークメタルっぽい雰囲気めちゃくちゃ好みだし、カルテットで聴くと美しい余韻が残る名曲。

打って変わって6曲目、出ました!速いやつ!「新しい光」。冒頭の歌の後の、あの爆速のフレーズ…、流石のNAOTO QUARTETさま。完全再現で素晴らしい完成度の演奏でしたが、ごめんなさい、凄すぎて笑いが止まらず…。9mmのYouTube配信でドラムのかみじょうさんが、BPM下げないで弦楽器で演奏することを、愛を込めて “ばか” と仰ってましたが、この曲聴くと、ほんとそのFoolish振りが伺えます。尋常じゃない暴挙をサラッとやってしまうメンバーの皆さんが最高すぎる☆ 特にNAOTOさんと、柳原有弥さんのドラムフィル再現よ。細かすぎて指が見えへんのちゃうか?!と思うくらいでした。だいたい、ツーバスの曲を弦楽器で再現するとか、ほんと信じられない。嗚呼、ほんとカッコイイ。中盤、有弥さんがバイオリンソロっぽく弾いて部分もカッコ良かった。

お次はロッキンカルテットの名物コーナー、カバー曲の披露。いつもヴォーカリストが持ってくるのかな? 今回は菅原さんのリクエストで、仲良しなお仲間であり、前回ロッキンカルテット第6章のヴォーカリストであるandropの「RainMan」。とっても可愛い感じの曲で、9mmにはないカラーだから、菅原さんが内澤さんへのリスペクトを持って、丁寧に歌っているのが伝わって来て、めちゃくちゃ素敵でグッと来ました。そして、カバーになることで、いつもサラッと歌ってる内澤さんのことを、NAOTOさんが “テンポお化け” と呼んでる理由も分かる感じがした。ただのリズム感じゃない、揺らすグルーヴ感とか、声でアクセントを作る表現とかが、内澤さんと菅原さんで違うんだなぁ…と思った。こちら、ロッキンカルテットの公式Xで録って出しの動画が、ちょびっと公開されてました~。嬉しい~♪

8曲目は今回の公演の、Billboardオリジナルカクテルにもなっていた「夏が続くから」。9mmのアルバムはまだサラッとしか聴けていないけど、2019年に出ている、この曲が入ってる『DEEP BLUE』とか、今のとこ最新?の2022年の『TIGHTROPE』とか、明るい印象で聴きやすい曲が多いな…と思う。この曲もアコギの音が印象的な、爽やかでキャッチーな曲。ストリングスをバックに聴くと、より切ない感じになって良かったです。あ、オリジナルカクテルもクランベリーの香りがして美味しかった。

…で、激しく反省してるのは、ピアノの呉服さん。どの曲からINされたか覚えてない! 2回も聴いたのに! 私の海馬よ。たぶん、この曲からだったような気がします…。ピアノが入ると、打楽器が入ってるみたいな高音や中音で、縦に幅ができて面白いな~って思ったのに、どの曲からか忘れちゃいました。ごめんなさい。

9曲目も超胸キュンでした。予習できてない曲だったけど、一聴して好きになった。正しく落とされた感じ。「泡沫」。これも最新アルバムに入っていて、むちゃくちゃ分かりやすい昭和歌謡的メロディーで、歌っちゃう。そしてもちろん、弦楽のアレンジがドラマチックにハマって、このメロドラマ感…大好きです! 10曲目「ハートに火をつけて」。のっけからギターの印象的なフレーズが繰り返されるけど、細かいスカのリズムが楽しくて、歌は大きなノリなのに疾走感がすごい。テンポ速くて演奏はむっちゃ大変だと思うけど、大変ついでに10曲目も速いラテン調の「Scarlet Shoes」。原曲で聴くとバンドの演奏はわりとシンプルなのに、弦楽に置き換わると皆さんめっちゃ大変そうで、申し訳ないけれどちょっとニヤニヤしてしまった。でもめっちゃ気持ち良くて、もっと聴いてたいなぁと思った。

MCを挟んで、早くも本編最後の曲。Billboardの1ステージ70分ってほんと短い。「カモメ」も会場で初めて聴いた曲だったけど、つくづく、こんな美しい曲に出会えて幸せだと思った。激しいだけじゃない、9mmの持ってるこう云う叙情的だったり大きなスケールの曲も素晴らしい。弦楽アレンジがめちゃくちゃハマって切ない仕上がりになっていたけど、後から、元々ストリングスが入ったバージョンの曲があると教えてもらった。聴いてみて、なるほどロッキンカルテットの演奏に近いけれど、不思議と弦楽四重奏とピアノだけの方がレンジが広く聴こえたように思う。原曲に忠実に…と云うNAOTOさんのアレンジの方向性が、かえってそう感じられたのかも。秀逸な表現だったとおもいます。

youtu.be

楽しい感じで盛り上がって終わるのかと思っていたけど、しっとりと切ない余韻を残して、菅原さんの歌と弦の美しさを堪能して本編終了。消化しきれないくらいの濃密な音楽の情報量に放心しつつ待ってると、アンコールにも応えてくれた。

やっぱり速いやつ(笑)。これは文句なしにアガる曲!「Brand New Days」。きっとこう云う曲が9mmらしい曲なのかな、と思う。最後の最後のカルテットの皆さんは大変だったと思うけど、きちんと爆速で楽しさを伝えてくれてました。菅原さんも楽しそうだった。良かった、ほんとに。

 

以上、大まかな曲の流れの感想でございました。

もしここまで読んでくださって、関東地方にお住まいでしたら、まだ来る8月2日(金)にBillboard Live Tokyoで東京公演があります!! 9mmの曲を知ってる人ほど楽しめるとは思うけれど、バイオリン属の弦の音、ハーモニーがお好きな方も、絶対満足できる未体験の音楽だと思うので、聴いて頂きたいです!!!!!

 

 

 

他、所感だけど、NAOTO QUARTETの皆さんは本当に今回演奏が大変だったと思います。ツーバスのBPM速い曲を四重奏だけで再現とか…ほんとスゴイです。NAOTOさんは勿論オーケストラのこともよく分かってらっしゃるけど、それをバンドの音を表現するために使うノウハウは、ロッキンカルテットで独自に模索していかないと、他に例は少ないと思う。オーケストラアレンジとは違う、バンドサウンドの置き換え。もの凄い精度で素晴らしいアレンジだったけれど、良い意味で想像以上に美しくて、チェロやビオラの低音が強調されていても尚、あまりにも美しくて、これはもう弦楽と云う音楽の宿命なんじゃなかと。エッジや粗削りさからは遠く、どんなに激しくても柔らかくて綺麗。だから心地いい。9mmの音楽の激しい部分が好きな人にとっては受け付けないかもしれないけど、あの独特の楽曲の雰囲気や世界観、菅原さんの伸びやかな声や細かい表現が好きな人にとっては、たまらなく美味しい時間だったんじゃないかなと思う。

 

カルテットの皆さんを眺めていて、2nd.バイオリンの柳原有弥さんは、いつも大変なパートをNAOTOさんに押し付けられている印象があるけれど(笑)、今回もガリガリと速いパートをこなしながら、めっちゃ楽しそうにされていて、難しいことをクリアできるのが嬉しいのかもしれないなぁと思った。それって凄い!流石プロだな…と思った。絶対にこなしてしまうんですね。Mじゃないとやってられないw でもリフパートだけでなく、NAOTOさんがタッピングしてる横での、ソロのメロディーパートも、今回すごく綺麗に弾かれるんだなぁ…と、何度もうっとりなりました♪

ヴィオラの梶谷裕子さんも余裕そうに見えたし、やっぱり楽しそうにされていました。横浜公演が終わった後に、Xをされているのを見付けて、パンクやロックを聴いていたことがあると云う、そのスピリットを感じる演奏でした。クラシックだけを演奏しているんじゃない人の、何気ない表現力って素晴らしいのだと思う。今回髪をくくってドレスアップされていたのも、紅一点でとても綺麗で、裕子さんがいてくださるとホッとします。

チェロの向井さんは、ロッキンカルテットでは欠かせないと云うか、一番ロックを表現しやすい楽器だから、そこが弱いと面白くない。でも、クラシック的な流麗な音よりもリズムやエッジを表現してくれる稀有なプレイで、いつもロッキンカルテットをロックにしてくれる方だとの信頼感がすごいです。ほんと、色んな意味で不動のポジションででーんと座っててくださる安定感が嬉しい。

そしてなんだかんだ言って、NAOTOさんが一番大変なを引き受けて演奏してるんだなぁと云うのもよく分かります。タッピングと弓でずっとリズム取り続けるのも大変だし、他のバイオリニストがやらないことを、自分で考えてこなしてしまう凄さ。他の4人や全体のことも見なければいけないし、負荷のかかる演奏をしながら、お疲れ様でした。いつも演奏中でもお客さんに手拍子促したり、ヴォーカリストと微笑みを交わしたりするのに、今回一切なかったので、それほど演奏に余裕がないんだな、と思った。 曲の要所要所でソロを弾かれるのも、嗚呼、やっぱりこの音を聴きたくてNAOTOさんのファンをやってるんだ、と聴き入ってしまった。素晴らしい発音。ほんともう色々、NAOTOさんのこと大好きです。 

 

今回PAさんの音作りが、前回のandropの時よりも低音強めで、幅も広くて、重たい音なのに美して、やっぱりバンドの特長ごとに音も変えてらっしゃるのかな?と、Billboardで聴く、素晴らしい音響に拍手をおくりたくなった。気持ち良かった! 特にチェロの音が素晴らしくて、菅原さんもギターに使うために “向井ファズ” のエフェクターが欲しいと言ってたほど。

1st.と2nd.で違う場所で聴いていて、やっぱり下のフロアの正面後ろのソファー席が、一番良い音だなぁと思った。カジュアルの正面カウンターだと、ちょっとリバーブが深く感じられて…。ま、これも好みかもしれません。

 

9mmのライブは今度12月に初めて観に行くけれど、先に菅原さんを単独で拝見して、ロックバンドのフロントマンとしての華やかさと物怖じしなさ、ヴォーカルに集中している時の自由な表現力と、外向けのエネルギーが素晴らしい人だな、と思った。歌詞も独特だけれど、いろんなことを敏感に感じるセンサーを持って、歌うことで表現に変えられるのが、ある意味ロックヴォーカリストっぽくなくて、アコースティックなSSWのよう。そんな人がラウドなサウンドの真ん中にいるのも、9mmの面白さなのかなと思う。バンドのライブ楽しみ!

 

NAOTOさんのお蔭で、ROCKIN’ QUARTEと云う素晴らしい企画に出会えてことが嬉しくて、本当に感謝です。これまでのヴォーカリストのバンドも、それぞれ独自の素晴らしい音楽をされてるし、ライブ行ってみたいし、ロッキンカルテットとしてのステージも絶対観てみたい。フェス出演が近くであったらいいなぁ、と云うのと、2020年に中止になったホールでの開催もやって欲しいし、そしてやっぱり本気で、武道館公演をなんと実現できないでしょうか!いや、しましょう!!観たーい。

NAOTOさんのファン友さんで、日本のオルタナ系のロックバンドに精通してる方がいるけれど、自分の好きなバンドがロッキンカルテットで取り上げられるって、それはそれは幸せで嬉しいことだろうな…と思う。ここ20年くらい、縁がなくてほとんど国内バンドを聴いてこなかったので、自分にはそう云う体験ができないのが残念なところ。でも、まだこれからも続く第8章…第9章…と、本当に楽しみです! どんなバンドに出会えるのかなー。奈須さーん、期待していますー。

NAOTO 20th Anniversary " VIOLIN PARTY " @ 大阪・サンケイホールブリーゼ(2024/04/13 ライブレポート)

インスタの方につらつらと書いたライブの感想ではありますが、今回まったく文字数が足りず(笑)。以下ほぼ同じだけれど、ま、ここを読んでる人あまりいないと思うし、一応転載して加筆しとこう…と、自己満足&自分の備忘録レポです。

 

先週の東京に続いて、NAOTOさんの地元・大阪での20周年キックオフライブ。東京でのこれぞNAOTOさん!な内容のバンドスタイルライブとは違い、クラシック以外のヴァイオリニストを7人招いて“VIOLIN PARTY”と題しての、前代未聞な企画。観る前からすっごく楽しみにしていて、でも全然想像つかなかったのだけど、もぉう本当に凄すぎました。最高の音楽体験でした。クラシック以外…とは言っても、5組とも全く個性が違うので、色んな音楽を聴けたと云う満足感がハンパなかった。楽器はバイオリンでも、ほんの少しの弾き方の違いでこんなにも音色が変わり、そしてもちろん、オリジナル曲ともなると、楽器がどうとかの話しではく特色が出る。

まず1曲目から8人バイオリニストが並んでのTwin Dragon。なんと云う音圧。なんと云うカッコ良さ。もうこれで、お客さん全員ノックアウトです。ユニゾンで弾いたり、ハモったり、それぞれのアドリブソロもあり、鳥肌級の凄さでした。

一旦みなさん捌けて、ここからはゲストを1組みずつステージに呼んでの時間。それぞれ3曲ずつ演奏で、①オリジナル曲 ②オリジナル曲をNAOTOさんと一緒に ③NAOTOさんの曲を一緒に …と云う順番。

 

トップバッターはTSUKEMEN。
初めて聴いたけれど、流石キャリアが長いだけあって、お客さんを楽しませる自分達のステージが完成されてる感じがした。生ピアノとバイオリンの音の良さを活かして、のびやかに聴かせる音楽をされてるよう。バイオリンのお二人は弾くのとっても楽しそう。オリジナル曲「蝉時雨」は、冒頭、セミの声やウグイスの鳴き声などをヴァイオリンで模倣して、みなさんから笑いを取りつつ、曲が始まると軽快で和風テイストのポップな音楽。この、楽器で何かの音を模倣するの…。つい某ギタリスト・Oしおさんを思い出しました(笑)。 NAOTOさんを迎えての「虹を見上げて」も、とても聴き心地の良い、ゆったりしたポップスで、バイオリンの音の重なりがふんわり広がって、トリプルバイオリンが素敵でした。追っかけっ子するようなメロディーと、SUGURUさんの優しいピアノが明るくていいなぁ。 そしてなんと言っても大大大好きなNAOTOさんの「Blue ‘G’」がついにライブで聴けて大感激。もうドキドキしちゃって大変だし、この曲大好き!を通り越して、NAOTOさん大好き!の想いが溢れちゃいました。また更に好きを再確認した時間でした。いやん。1組目から困るー。あ、TSUKEMENのお三方も勿論素晴らしかったです。この曲は3人からのリクエストだったそうで、グッジョブでした☆
tsukemen-music.com


2組目は牧山純子さん。
オリジナル曲「風」は弾き終わった後に息切れするほどの激しさ。牧山さん、弾く時にかなり身体で表現されていて、なんか体幹すごそうです。欧州のワインになる葡萄畑の風景を表現されているそうで、葉の裏に付く、悪さをする毛虫を服飛ばしてくれる恵みの風だそうです。独特の世界観で、牧山さんの想いがそのまま表現されてるのがいいな、と思いました。お綺麗な方だし、パフォーマンスとしてもとっても華やか。ジャズバイオリンとのことだけど、音楽的にはだいぶクラシック寄りのような感じがしました。私の比較対象は寺井尚子さんくらいしか分らないのだけど。 NAOTOさんを迎えての「モルダウ」は、ラジオの月イチな音でも紹介されていたけど、原曲の感じとジャズっぽいアレンジを行ったり来たりする、面白い曲。お二人での演奏で厚みが出て素敵だったけど、何気に自分的には、あの有名な主旋律をNAOTOさんが弾いてることがツボでした。モルダウ弾くNAOTOさん…なかなか聴けないような気がするのだけど? 「Get over it」のソロバトルもめっちゃカッコ良かったけど、お二人で揺れながらメロディーを弾いてるツーショットがカッコ良かったです。

www.junkomakiyama.com

 

3組目がsources。
NAOTOさんのお弟子さんで、スタッフとして付かれてたこともあるそうで、MCでのなかなかのイジりっぷりが楽しかった。攻める鬼NAOTOにビビる弟子の図(笑)。もちろん冗談だとは思うけれどめっちゃ面白かった。そしてNAOTOスピリットをしっかりと受け継いだ、個性的なロックで激しく、ショー的な舞台は流石でした。バイオリンを弾きながら“魅せる”と云うことを、すごく考えてるんだろうなと思います。音も、バンドに合うように工夫されているような感じでした。 「鍔迫」はYouTubeでも観ていたけれど、バイオリンの弓を刀に見立てて、時代劇の殺陣のような動きがカッコいい。シンセの効果音なども使って、雰囲気たっぷり。女性ファンはきゃ~だろうなぁ♪ NAOTOさんを迎えての「JOY!JOY!JOY!」はアップテンポでファンキーな曲、めっちゃ楽しかった~!3人でくるん♪って回るシーンとかも可愛くて、ノリノリになるなぁ。そして野津永さんのピアノもカッコ良かった。 NAOTOさんの曲は意外にも「SHARE!」で、もっとゴリゴリなロック曲で来るかと思っていたのでだけど、この曲も大好きなので聴けて嬉しかった。オーボエのパートも、バイオリンで弾いていて、これもいいなぁって思った。キラキラした楽しい曲☆

sourcesbox.jp

 

4組目がmaikoさん。

とにかくオリジナル曲がとっても素敵。あの松本圭司さんに、NAOTOさんにスタイルが一番近いバイオリニストと言われているそうで、音楽的なアティテュードのことなのかな?と思う。魅せるステージと云うより聴かせる音楽で、バイオリンの音ものびやかで綺麗でした。 オリジナル曲「月影」は日本的な雰囲気がありつつも、メロディーの上がり下がりが思いがけないところに飛んだり、嗚呼…めっちゃ好み…とうっとり聴いてました。どこかスリリングで息を飲むような緊張感もあって、バイオリンの音にとっても合ってる曲だなぁと思いました。 NAOTOさんを迎えての「夏月」はもっとゆったりと穏やかなバラードで、めっちゃ胸キュンでした。 「strings shower」も大好きな曲なので嬉しくて、この時の小山さんのベース最高でした。1月にカルテットで聴いたけれど、バイオリン2本とバンドサウンドでもとってもハーモニーが綺麗で良かったです。

maikoさんは、たぶん沢山ライブをされている人なのではないかな?と思いますが、鍵盤の人とかバンドメンバー次第で、色んな雰囲気に変わるのだろうなぁと想像します。圭司さんともご一緒されてるの聴いてみたいけれど、少し前に、ジャズボーカルのShihoさんのliveに行った時もmaikoさんのお名前が出て、伊藤志宏さんとも一緒にされてるようなので、聴いてみたいです。

www.jvmaiko.com

 

5組目が大谷舞さん。
まだ彼女が大学生の頃に、Twitterに動画をアップしてたのがあまりに凄くて、NAOTOさんが声をかけたところからの師弟関係だそう。確かにちょっと、桁違いのテクニックと表現力のように感じた。音の説得力も安定感もハンパなく、聴いてると全く別の世界に連れて行かれかのよう。本当に素晴らしいアーティストさんで、NAOTOさんじゃなくても先が楽しみって思ってしまいます。広いホールで無伴奏で即興を弾いてる姿が、めっちゃしっくり来ていて、彼女のソロライブとか是非聴きたいと思った。 NAOTOさんを迎えては、まだこれからリリースされると云う配信曲「ZERO」を初披露。これで世界デビューされるのですね。独特の浮遊感がある曲で、バイオリン2本でこんな広がりのある音楽が作れるんだなぁ…と聴き入りました。舞さんもスゴイけれど、どんなアーティストの音楽にも、自分の色を持ったままスッと入って行けるNAOTOさんがスゴイです。 「Explore 改」が、元々はお二人で演奏していたExploreと云う曲だったと、初めて知りました。そこからバンド仕様にアレンジしての「改」だと。バイオリンのG線の低い音。カッコイイなぁ~。

 

Tweets by maiohtanifiddle twitter.com

 

その後はNAOTOさんコーナーで、盛り上がり必至、大ヒット・キラーチューンの3曲。「Remember」の会場で歌うコーラスパートはこの日は三分割。自分はメロディーの3度上のハモリパートでした。「Asian Dream」はみんなで20周年記念グッズのお扇子を振ってめちゃ楽しい! そして最後の曲「HIRUKAZE」は、また冒頭と同様の全員集合。再びの鳥肌。ほんと素晴らしい音圧でした。そしてまたも会場を練り歩いてくださり、近くで見るNAOTOさんのカッコいいこと。いいなぁ…嬉しい時間でした。
アンコールはまさかの全員で「情熱大陸」! バイオリン曲のド定番でも、プロのバイオリニストにとっては、なかなか人前で弾く機会がない曲だそうです。だから選んだそうです(笑)。 そしてオーラスは今日も「Si-So♪Dance」。またまた綺麗なブリッジが見れて嬉しかったし、この曲のそれぞれのアドリブソロも本当に聴き応えがありました。

www.naoto-poper.com

 

そしてずっと通してバンドメンバーとして弾いていた、ドラムの斎藤たかしさんと、ベースの小山尚希さんのプレイも最高でした。超上手いし安定してるのは言わずもがな、2人とも出るとこは出る存在感。低音好きとしてはたまらなかったです。グルーヴ最高!の一言に尽きます。流石NAOTOバンド。鍵盤を担当されていたsoucesの野津さんも、綺麗に音をまとていて、どのアーティストの時も凄く聴きやすかったです。

 

こう云うライブ。また25周年とか30周年でやって欲しい。何なら年1くらいでも!(笑)。NAOTOさんが大変すぎるかな? ファン友さんも仰っていたけれど、例えば5組じゃなくても、2組だけ呼ぶシリーズとかなら、定期開催していただけそうな??
大満足だったけど3時間アッと云う間にも感じ、もっと聴きたかったな~とも思いました。
企画して形にして最高のステージを見せてくださったNAOTOさんに大感謝!ほんと大好きです!! ずっと前から知ってはいるけれど、NAOTOさんのliveにガッツリ通うようになってはまだ1年くらい。長く精力的な活動を続けていらっしゃるNAOTOさんの20周年イヤーの始まりに立ち合えて、幸運でした。きっとまだまだこれから進化されるんだろうなぁ…と、どんな景色を見せて頂けるのか楽しみです♪
NAOTOさん、20周年おめでとうございます!!!!
記念イヤーはまだまだ始まったばかり。これからがめっちゃ楽しみ~♪

練習動画:「What a wonderful world」

今月もやって来てしまいました。いや、今年もやって来てしまった今月です。4月11日は、私のソロギター記念日です。アコギを買って弾き語りを初めてからは6年ほどだけれど、熊谷先生に「ソロギターやりたいです!」とお願いして転向してから、ちょうど4年になりました。上達遅いですよね。もうちょっと集中してやらないとですね。特にこの1年くらい、やる気スイッチがどこにあるのか見付からず。ふわふわしたままレッスンを続けています。これじゃぁね…と自分でも思います。

ともあれ、ずっと導いてくださっている熊谷先生に感謝です!本当に見捨てずにいてくださって有難うございます。不肖の弟子ですみません。

 

今回は昨年の10月に一度撮影してアップした「この素晴らしき世界」に、途中、トレモロ奏法のパートを取り入れて、ロングバージョンで弾いてみました。トレモロの練習も、カルカッシのエチュードから始めて、半年くらいずっとやってるのに、全くものにならず…。ちょっとずつ、スピードは上がってるけれど、まだまだトレモロに聴こえるレベルじゃないです。

元々のバージョンをオープンマイクなどで弾いた時に、皆さんから「曲が短い!」と言うご指摘を頂いていまして、熊谷先生にその話しをすると、じゃぁMixして長くすればいいですよ、私もやってますよ。と教えてくださいました。でも、途中で奏法が変わったり、テンポが変わったりって、まとまりあるように聴かすの難しい。突然トレモロ出て来た感が甚だしくてぎこちない(笑)。ま、でもこれも練習記録なのでアップします。引き続き弾き続けて練習するのみです。最後まで聴いてくださった奇特な方、お聴きぐるしくてほんとすみません。ありがとうございます。
そうそう、聞き苦しい原因がもう一つ。いつも動画撮影する時、ビデオカメラで映像撮って、単一指向性マイクをPCMレコーダーに繋いで音を録ってます。んで、MovieMakerで合わせてるのだけど、今回PCMレコーダーが途中で電池切れ起こして音が途中から録れてなかったんですよね…。いつも電池気を付けてるんだけど、ミスりました。なので今回は、ビデオカメラの音だけなので、なんか電車の音は行ってるし、音量も微妙です。

youtu.be
あと、もう一つ。

DEPAPEPEの三浦くんが先月末にソロアルバム『Geoworld』を発売!本当におめでとうございます☆ 色んな雰囲気の曲が入っていて、アコギはもちろん、エレキもカッコイイし、リフものあり、ソロギター系あり…と、三浦くんらしい、とっても素敵なアルバム。ギター好きの人だけでなく、インスト好きの人、ポップス好きの人みなさんに聴いていただきたいな~。

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昨年6月にEPとして発表された『Geopark』の中にも入っている「故郷」と言う曲。とてもゆったりと優しい曲で大好きです。音源はギターを重ねて録音してると思うけど、ラジオやライブではソロギター風に独奏してくれました。それをコピーしてみたいと思い続けて約1年。耳コピとコード苦手過ぎて全然進まずでしたが、コード進行のパターンと言うものから考えることがやっとできて、「あ、これがカノン進行か~」と気付いた瞬間があり、ようやく8小節だけできました(笑)。遅いよ。本当は今年の三浦くんのお誕生日(4月5日)に間に合わせたかったのだけど、撮影が間に合わず。言い訳ですが、TAB譜はとっくにできてたけど、例によって練習と撮影ができませんでした。しかも、コード合ってるかわからないし、三浦くんはこんな風には弾いてないです。自分で勝手にメロディ拾って、コードをアルペジオしただけなので、しょぼいっす。ついでに言うと、たぶん2カポで弾いたらもっと楽なはず!移調がよくわからず、かなり運指を無理してるのでしんどい。三浦くん、ごめんなさい。ま、誰も見てないからいいか。

でも見てる人がいたら、三浦くんのアルバムは聴いてください!

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Sugar&Spice tenjin9 LIVE @ 岡山・能楽堂ホールtenjin9(2024/03/10 ライブレポート)

ヴァイオリニストNAOTOさん、ギタリスト石成正人さん、ピアニスト松本圭司さんによる、Sugar & Spice。2023年に一番よく聴いたCDは?と聞かれたら、迷わず「Sugar & Spiceの1st.アルバム!」と答えられるくらい、それはそれはずっとBGMヘビロテでした。なんなら、3回セットしてる携帯のアラームも全部シュガスパです(笑)。朝からSunset Cruiseで起きてるのです♪(ちなみにアーティストとしては絶対NAOTOさんソ
ロのCDを一番聴いているけれど、枚数多いので、日々分散されます…)。

元々はコロナ禍で、札幌のライブハウスの危機を救うために、そのライブハウス縁のアーティストを集め、圭司さんがチャリティーCDを作成したのがきっかとのこと。当時はスタジオに集まって録音することができず、それぞれの家で宅録した音源をまとめてアルバムを作成したそうで、その時の経験から「会わなくても作れるね」と云う結論に達し、このシュガスパもそうやって作られる。いつも、もちろんこれまでお互い長年一緒にやって来たからこそ、会わなくてもできると云う注釈つきで。

NAOTOさんの活動はソロ、音楽監督、録音…と多岐に渡るし、石成さんも圭司さんも、たくさんのアーティストのライブやレコーディングで引っ張りだこの超ご多忙さ。3人が集まるのは大変で、シュガスパのライブは5ヶ月振り。

大好きなのでできるだけ観たいライブだけど、タイアップの関係もあり、西日本での公演が続いているのでありがたいです。


昨年5月のアルバムリリースライブ以来、シュガスパのセットリストはアルバムから全曲やるのが定番化しているよう。これからの展開を想像すると、こんな今も貴重なのかな…と思う。

セットリストの順番は毎回違うけれど、今回の並びはとっても好きでした。「薫風に誘われて」と「aqua celeste」が並んでたり、「Sunset Cruise」と「Happines」が並んでいたり、とても自然で聴きやすい。あ、1曲目は「Sugar & Spice」でした。


なんせ2ヶ月振りのNAOTOさんのヴァイオリンの音。砂漠のオアシスのように細胞が喜ぶ音楽に、幸せいっぱいになりました。でも1曲目のヴァイオリンの音がとても小さくて、ちょっと動揺。これを聴きにきてるのに!ってなってしまったけど、そこは皆さん大ベテランです、仕切り直してくださって、いい感じになりました。よかった。

 

そして、間々の緩めの爆笑MCが今回ほんとに楽しくて!圭司さんめっちゃいいキャラしてる(笑)。独自路線のトークが面白かった。NAOTOさんも自爆ネタ多めで、お気に入りのココイチの店長さんの味を愛するあまり、シフト表を貰おうとしてヤバいストーカーと勘違いされた下りとか、思い返してもお腹痛い(笑)。音楽に関しては超プロフェッショナルで抜群のセンスだけれど、こと食べ物になると偏愛と変態が混じってるあたり、とっても愛おしさを感じます☆
石成さんから、楽器屋さんで試奏するの恥ずかしいよね…とまさかの話題。あの石成さんが!数々のメジャーアーティストの舞台でぶいぶいギター弾いてる石成さんが、何弾いていいかわらかなくなって、恥ずかしいそうです。わかる!!とめっちゃ共感してしまった。ついでに圭司さんも、ストリートピアノなんて絶対弾けないくらい、恥ずかしさを感じるそう。
会場のロビーにもグランドピアノが置いてあって、なんと開場前に少し弾かれたそうです。わ~勿体ない。それ聴きたかったなぁ。今度はロビーでやるのもいいね、なんてNAOTOさん仰ってたけど、ぜひ、プレミアな感じで間近で生音で聞かせて頂きたいなぁ…想像しただけでうっとり…。


MCのこと先書いちゃったけど、音楽はもちろん、とっても楽しくて、矛盾しているようだけど、濃厚なのに軽やかなのです。タイアップ曲も多いし、全体的に明るくてポップでキャッチー。アルバムだとそれがいい感じのまとまりで、すっきりと納まっているけれど、ライブではそれぞれのアドリブプレイで長くなったり、自由に楽しんでるのかな?と思います。それこそライブを聴く醍醐味!毎回違うとか、最高に楽しい☆

今回、アルバム曲以外がNAOTOさんのオリジナル曲「UNKNOWN ASIA」と、圭司さんのオリジナル曲「K.B.T.」で、圭司さんの曲のソロプレイが本当にそれぞれカッコ良かった。曲終わりでNAOTOさんが溜息つかれるくらい、それぞれ休みなく弾き倒してて、聴いている方もエキサイト。いや~たまらんかった♪ 終って欲しくなかったほど。
「Phantom in Mumbai」も、導入のところの、なんとなく石成さんが爪弾くシタール調の演奏から、途中の掛け合いとかもとっても素晴らしかった。この曲は、石成さんが変則チューニング使ってるのだけど、どんなのかちょっと気になるー。でも私の耳では分らないー。
掛け合いが素晴らしいと言えば、アンコール曲の「Karin」。元々石成さんのオリジナル曲で、とてもゆったりとした美しい曲だけれど、途中、NAOTOさんと圭司さんが全く違う雰囲気の曲調を織り交ぜてソロの掛け合いをしてて、それが絶妙に楽しかった。メヌエットみたいなクラシックっぽいフレーズと、ジャズっぽいコードを行ったり来たり。お二人の笑顔が見えると、ああ、楽しいんだなぁって、こっちまで嬉しくなる。石成さんのギターは、アコギでもちょっとエレキっぽいのかな?と感じる。でもそれが、私が普段接している指弾きのアコギ音楽とは全く違って、これもとてもいいなぁって、毎回感じます。アコギらしさって、色々あっていいと思う。

 

会場はRSK山陽放送さんの数年前に新築された社屋の中にある能楽堂・tenjin9。見所(けんしょ・客席のこと)も広くて、フラットなのにどこからでも見やすいのが素晴らしい。音がよく広がる会場のように思いました。能楽堂なのに照明がバリバリ演出できるのも、イマドキで凄いっす!翁もびっくり。
来場者全員に地ビール「独歩」を配ってくださったり、サイン会参加のためにCDを買ったら、ポスターも付けてくださったり、至れり尽くせりでした。RSKさんありがとうございます。


楽しみにしていたドキドキのサイン会も、もっと流れ作業かと思っていたけど、それぞれ二言くらいお話しする間があり、嬉しかった♪ もぉうNAOTOさんのキラキラ振りが凄くて、美オーラに圧倒されて放心しそうになる自分を、必死に叱咤しておりました。なんでこんなに綺麗でカッコいいんだろう…困る。間近でのサイン会は初めてだったので、すごく嬉しかった。石成さんの丁寧なサインと笑顔も嬉しく、圭司さんの飄々とした対応も”らしく”て嬉しかったなぁ。次は2nd.アルバムへサインして頂きたい。

練習動画:「Hikari」

見事に月イチのブログと化してるけど、更に今回、動画更新の時に余力がなくて、今頃書いてます。もう今回、書かなくていいかな…って思ったけど、言い訳書いておかないと。

 

今回、初めて歌ものの曲を自分でソロギター・アレンジしてみました。でも、アレンジと云うほどのものではないし、ちょうとタイムリーにバイオリニストNAOTOさんがラジオで「アレンジ」と云う考え方についてお話しされてて、うっすらそれに近いことを思っていたので、これをアレンジって呼ぶのは違うんだなって、よく分かりました。たぶんアレンジって云うのは、うちの先生がやってるみたいに、スタンダード曲をボッサ調にしたりとか、歌謡曲をジャズ風にしたりとか、そう云うのは指すのでは。歌ものをギター1本でソロギターで弾くひとは多いけど、それは多分、ただのカバーなのだと思う。これからは、そう云う風に表現していきたいです。 

 

この曲は昨年、NAOTOさんが担当しているRockin’ Qualtete(ロッキンカルテット)の第六弾アーティストとしてandropの内澤さんがヴォーカリストに迎えられ、その時に好きになった曲です。ドラマの主題歌だったみたい。andropの曲は、どちらかと云うと初期のふわっとした、シンセの音がしてる曲の方が好きだけど、こう云う王道のポップスバラードは、内澤さんの声の良さがきわだつので、聴いていてうっとりしてしまう。歌唱力とか、NAOTOさん言うところのリズム感も素晴らしい方だと思うけれど、何より内澤さんの声はGiftですよね…。ファルセットも大好き。
▼原曲です

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▼ROCKIN' QUARTET 公式ホームページ

www.rockinquartet.net

★2024年5月12日『麦ノ秋音楽祭2024 #Harvest』にロッキンカルテット出演!

muginotokiongakusai.jp

…と言って、カバーと云うにもツラい出来ですけど、まぁ~今回、異様に時間がかかりました。元旦にソロピアノ用のスコアで、コードが書いてあるものを2種類ダウンロード購入して、MUSE SCOREに打ち込んで、キーを変えたりからスタート。そして、以前の反省を踏まえて、譜面上だけで考えないで、ギターを抱えて、鳴らしながら譜面を作って行きました。この作業が、めっちゃ時間がかかって、なんと言うか、迷うのです。たった1音で、3度を取るか5度を取るか両方鳴らすか…とか、オンコードの時のベース音どうしよう…とか、重音だけにするか和音にするか…とか、このコード弾きながらメロディ取れないな…とか。
で、よし!って完成させたつもりでプリントアウトして、弾く練習をし始めた傍からまた迷う。何度も直して、また戻して…。ほんとどうしようもないなぁ~、って感じで時間切れ。結局最後までの練習は完了できないまま。ショートバージョンではあるけれど、せっかくスコアができているので、また練習して最後までちゃんと弾きたい。

もっと集中して取り組むべきだったんだろうけど、他のことしながら、やっては放り出して…の繰り返しだったのもよくないな。反省です。

それでも、3月のXの「アコギ弾きましょうの会」の投稿の時に、この曲弾きたいな、って思ってました。誰かのためじゃなくて、なんか自分のために弾きたかったのです。だから、できるところまでなんとか弾きました。が、全く納得してないし、演奏も酷いし、ほんとアップしたくなかった。でも毎回言い訳してるけど、いい演奏を残すためじゃなくて、逃げないために追い込んで練習してるので、今月はもういいや…ってなったら多分、練習そのものがどうでもよくなっちゃうと思う。

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あと、ちょっと前にようやく気付いたのが、なんでこんなにしんどいばかりで、楽しくないのかな…って思ったら、上手くなってる実感が持てないからだと思う。前は、譜面もらって練習し始めた時に、まったく歯が立たない感じでも、毎日繰り返し練習してたら、必ず弾けるようになってたから、頑張ろうって思えたし、楽しかった。でも今は、同じ曲を何か月も練習しても、全く上達しません。能力の限界なのかな、と思う。それでも楽しいって思える人は、続くんだろうな…。

なんかずっとヴァイオリン弾きたいなって思い続けてるし、いっそギターやめようかとも繰り返し考えるけど、こんな状態でヴァイオリンに手を出しても、どうせまた途中で放り出すだけなんだろうなって。両方中途半端になるのはイヤだ。一番は、両方楽しくできることなんだけどなぁ…。