ハミングバードの音楽とギター備忘録

ソロギター(Fingerstyle Guitar)の練習帳と音楽日記。

練習日記・2023/11/05

10月は11日と25日にレッスンへ。今月も間もなくレッスンだけど、ブログ更新できないままでしたー。練習はそれなりにほぼ毎日。仕事帰りにライブ行っちゃうとできないけど。10月は急遽前月に決まった、オープニングアクトに、準備不足のまま参加したのみで、他のステージには参加できず…。OAは練習不足すぎて、かえっていつもより緊張しない…と云う面白い現象が起きました(笑)。でもやっぱり手応えもあまりなくて、ちゃんとやんなきゃなぁと思いました。今月も2回参加できたらいいけど、どうだろう?ちょっと自信ないな。でも意識して練習してはいます。

 

10月の1回目のレッスンで新しい課題曲も頂いたので、それも真面目に弾いてます。いまの課題曲はカルカッシのエチュード7番。カルカッシの名前はクラシックギターの教則本と云うイメージで、名前くらいしか知らなかったけど、弾いてみると曲としてもとても素敵。色んなタイプの曲があると先生は仰ってましたが、この7番は、なんとなくマイナーキーのバロック調で、私の好きなタイプの曲~♪ 練習してても楽しい。でも本来とても早いスピードで弾いて、トレモロの練習になるような曲だけど、今はたぶん半分にも満たないような速度で弾いてると思う。ぼちぼち、スピード上げて行ければいいけれど、左の運指が複雑かつ合理的に動くので、丁寧に練習したいなーと思う。加えて右手も、クラシックギターの奏法ならではなのかな?弦担当の指使いを無視して、この音はこの指で弾く!が決まっている部分もあり、そっちも結構難しい。ちゃんと意識してピッキングしないと、慣れ親しんだ弦担当の指でうっかり弾いてしまう…。

 

あとクリスマスに弾きたいな…と思っている曲。もう一ヶ月くらい練習してるけど、なんとか最後まで譜読みできたけど、全然ものにならない。ハイフレットのセーハはほんとに鬼門やし、プラス、ハーモニクスがいっぱい出てきて、ほんま無理。一向に弾ける雰囲気が漂って来ない(絶望)。間に合わない気がするなぁ。好きな曲だし、練習していて楽しいけれど、ゴールがあるとプレッシャーしかない。自分追い込んでアホやなぁ…って最近思うわ。何してるんやろ(涙)。

ほら後もう一曲、毎年弾いてて思い出し練習しなきゃいけないのも控えてる。昨年の反省を踏まえて、ほんとそろそろ練習開始せんと。

 

ギター弾くのも聴くのも大好きだけど、最近時々、もう止めたほうがいいのかなぁ…と思うことがある。精神的にしんど過ぎて、なんのために弾いてるのかわからなくなる。進歩してる実感もないし。好きな気持ちだけで持ちこたえてるけど、仕事しんどいのに、毎日さらにしんどいことして、何やってるんだろーって。1円にもならないのにね、って。

たぶん月一回の動画のアップとか、オープンステージに参加するのとか、全部放棄して、レッスンと練習だけにしたらラクになるんやろなぁと思う。けど、それだけでは、自分的には「ギター弾ける」と言えないと思ってて。いつどこで、どんな状況で弾いても、ちゃんと音楽として成立するようなギターを弾けるようになりたいと思っていて。べつに、目立ちたいとか、凄いって言われたいとか、カッコつけたいとかではない。人前で普通に弾けないと、私的にはほんとの実力じゃないと思ってる。他の人が違う考えしてても全然なんとも思わないけど、私はそう思ってる。それでもなんか、ずっと悶々とするなぁ…と思ってたけど、先週の熊谷先生のブログを読んで、なんかわかんないけど、落ち着いた。初級クラスの発表会を報告する内容だったけど、「人前での演奏は積み上げてきたものしか出ないですね。奇跡が起きないという過酷なところも僕は好きです。」と云う言葉があった。ほんと、これに尽きるなぁ…と。だから、自分の現在地確認のために、人前で弾くことがとても必要…と自分は思う。

 

2日ほど前に、とても嬉しいことがあったのだけど、まさか自分の身にそんな事が起こると思ってなかったので、私でもそんなラッキーが廻って来ることがあるんやな~って思った。何も頑張ってないのに、ご褒美でもないのになぁって。でも、それがあるから頑張れるって云う機会にしなきゃな!って凄く思った。前向きにならなきゃって。気持ちの支えになるって、こう云うことなんかな?と思う。

 

そして、昨日の朝、たまたまインスタで流れてきた、海外のオーディション番組(ゴッドタレントかな?)の動画。腕のない方がギターを弾いてるんだけど、ガンズの曲を両足で弾いてた。しかも凄く楽しそうで。それ見た時、嗚呼、自分はなにやってるんやろーって悲しくなった。好きな事できる身体も時間もあるやん!って。ね、ぐだぐだ言ってる場合ではないなー…と、ようやく目が覚めた。ありがたいです。

m.s.t. リリースライブ feat. NAOTO@大阪・南堀江Knave(2023/10/09 ライブレポート)

8月下旬、ヴァイオリニストNAOTOさんのSNSで、主催するSpice Up Recordsから新しいアルバムが発売される旨のお知らせが…。ピアノとベースのユニットで、インストゥルメンタル音楽を演奏するm.s.t.。その時点で知らなかったのだけど、YouTube見せてもらったり、サブスクで旧作を聴かせてもらったり、ジャズっぽさがベースにありつつも、クラシックやR&Bやポップスや色々な要素が混ざっていて、とても楽しい音楽。かつ、アルバムのリリースライブでNAOTOさんもゲストに来られるとのこと、これは行かなくちゃ~!と、アルバム予約してチケットもゲットいたしました。

m.s.t.は「Make the Scenery Tune」の頭文字で、続いて~景色に音を~と云うキャッチコピー。正にインストの良いところ、聴いた人によって色んな景色を感じることができる音楽に拘ってらっしゃる。ピアノの持山翔子さん、ベースの小山尚希さんで、2011年活動されているのでもう長い。それぞれが、ライブのサポートや、スタジオワークなど、色々な場所で活躍されていて、当然のようにテクニックは素晴らしい。でも当たり障りのないBGM音楽的な感じではなく、練られた曲の構成と叙情的な熱さがあって、叙景的であることをテーマにしつつ、その生身のグルーヴ感があるところが、私は凄く好きです。特に今回ライブを体験して、更にそう思った。人間っぽいなぁ…と。

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1曲の頭から、山内陽一郎さんのドラムが粘りのあるリズムでめちゃ気持ち良く、山下あすかさんの軽快なパーカッションとの対比が最高☆ そこにメロディー楽器に聴こえるくらい流麗な小山尚希さんのベース、そして的確な音とタイミングで煌めく色を表現する持山翔子さんのピアノと、まぁなんともギュッとまとまった、躍動感のあるええ音楽が溢れるライブ。

 

小山さんはウッドベースの指弾き&弓弾きとエレキベースを曲によって持ち変え、持山さんはグランドピアノと鍵盤ハーモニカを使用。サポートお2人がいない状態で、それぞれの完全ソロ曲なんかも、めちゃくちゃカッコ良かったし、感動した。どんな時も、楽器1つで音楽を表現する力って凄いなって思う。

サブスクで聴いてて好きだった、クラシックの曲のm.s.t.アレンジバージョンもライブで聴くと更に気持ち良く、映画音楽のメドレーなんかもインストの醍醐味だなぁと思いつつ、ある意味m.s.t.らしさがよく分かる曲たちなのではないかな?と感じた。

 

NAOTOさんが登場しての曲も結構多くて、アンコール含めて8曲かな? 元々がヴォーカルが入っていたり、サックスが入っている曲を、ヴァイオリンで弾くと云うアレンジもばっちりハマっていて、印象が違ってとても良かった。優雅だけど、クラシックっぽくなるわけではなく、ジャズ・フュージョン系の音楽に合っているなぁ…と感じたのは、NAOTOさんのヴァイオリンだからこそかな、と思う。

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今回発売になったアルバムにも、元々のコラボ曲があって、その「Con fuoco」も勿論終盤で演奏され、やっぱりライブで聴くとめっちゃカッコイイし盛り上がる!熱い!! ちなみに曲のタイトルは音楽用語にもなっていて「燃えるように」と云う意味だそう。正しくそんな曲です♪

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お2人の活動歴が長いのに、大阪でのライブは今回が初めてだったとのこと。ビックリ。そう云う意味でも、大阪のノリを知り尽くした(笑)NAOTOさんがいたことで、MCも大盛り上がり。社長の扇動で、関西定番CMソングを歌う客席。他のメンバーがポカンとなるシーンが何度か続き、いやぁ、洗礼を受けてもらって良かったな…と思いましたw 流石NAOTOさん、盛り上げ方も上手いです。

 

アルバムに入っているピアノが主体になった「観覧車」と云うバラードが、とにかく胸キュンで大好きなのだけど、なんとこれは配信ライブの際に持山さんが即興で作られたと云うエピソードが語られ、ひぇ~~~となりました!すごいね! NAOTOさんも言ってたけれど天才です。持山さんもだし小山さんも、コンポーザーとしてとても素晴らしいセンスをお持ちなんだなぁと思います。あ、何度も言いますがテクニックも勿論、当然すごいし。

ソロコーナーで弾かれた持山さんの「Pianium」と云う曲も、むちゃくちゃ綺麗でした。胸キュンです。乙女心を刺激される(…ような気がします。私にそれがあるとすれば)。

 

120分のライブ、ずっと楽しかったし、終わってからの満足感が凄かった。いいライブを観たな~と云う充実感でいっぱい。そしてまた観たいな~ってしみじみ思った。良い音楽って出会えるとほんと幸せ。またぜひ大阪に定期的に来てください。

レコ発ライブはまだまだ続くようなので、お近くの方はぜひ~。ギター関係ないけど、インスト好きの方に絶対聴いて欲しいです☆

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Sugar&Spice 1st LIVE TOUR 2023 追加公演 @広島・WAKOゲバントホール(2023/10/03 ライブレポート)

今年一番よく聴いてるアルバムはSugar & Spiceだろうな…と云うくらい、ついつい手が伸びるCD。5月のリリースから、朝昼晩とシーンを選ばないと云うか、程よいポップさと良音と、あと何より明るい。聴いていてとても楽しい気分になる♪ アーティストとして様々な場所で活躍されている3人が集まって、余裕を持って作っている感じも、ラクに聴ける要因かな?と。ラジオやテレビのタイアップが付いた曲も多いので、キャッチーだし。

 

リリースライブはその5月に東京と大阪で行われたけれど。今回は追加公演と云うことで、広島・山口の山陽ツアー。ほんとは両方行きたかったけれど、グッと我慢して広島公演だけ観に旅に出た。

広島市内の中心地、平和記念公園や県庁からも程近いビルの中にあるWAKOゲバントホール。エレベーターで上がって、ロビーの扉のすぐ向こうに優雅な室内楽ホールがあるのは、なんだか不思議な感覚。凝ったライトが天井を飾り、バルコニーのような2F席も。大きな空間ではないけれど、落ち着いていてすごく綺麗。

 

ワクワク・ドキドキしながら待っていると、時間ピッタリにいつものお揃いの衣装でメンバーお三方登場。嗚呼!久し振りの嬉しさ!!

5月のライブでは、アルバムの曲順をそのままセトリへ…と云う流れだったけど、今回は違いました! オープニングは「Sunset Cruise」。これもRSK山陽放送テレビさんのタイアップ曲と云うことで、イントロからガツンと印象的で、めっちゃ気分上がりました。好き好き、この曲好きです。スピード感がいい。着メロとか朝の目覚ましにオススメ(笑)。

 

ホールの響きは流石と云うか、もちろんライブハウスとは全然違って、少し残響を感じるけれど、スピーカーが入っていてもくどくはなく、とっても心地いい。ホールそのものの、大きさに合わせて響きを考えられているのかもしれないけれど、グランドピアノとヴァイオリンとアコースティックギター、と云う音量バラバラの生楽器を、上手く混ぜて丁度いい響きにする工夫を感じ、2階にもスピーカーが置いてあったり、音響さん含めみなさんで色々考えられたのかな?と。音がこちらに飛んで来ると云うよりは、やっぱりホール全体に広がって包み込まれるような感じがあり、気持ち良いな~としみじみ。

こう云う音空間にも合うSugar & Spiceの音楽って、やっぱり面白いなと思うのです。ジャズクラブみたいなダイレクト感の強い場所でも、強めの音とビートが際立つようなライブハウスでも、今回みたいな生音の響きを感じるホールでも、どこにも合うんと思う!何気に凄い~でしょ?そう云う音楽。それぞれの楽器がソロパートの楽しさを表現できるけれど、歌ありバンドで云うところのヴォーカリストに当たるメロディー担当がヴァイオリン、って云うところが、シュガスパに限らずNAOTOさんがやってる音楽の特別・特殊な楽しさかな…と。

 

3つの楽器だけでもとても綺麗なのだけど、パーカッションその他の音が必要な曲は、今回石成さんが音源の機材のきっかけをスイッチングされていて、なんかその姿がいい感じでした(笑)。曲が始まるとめっちゃシュッとしてるのに、スイッチ押すとこだけ「さん、はい!」みたいな可愛さw タイミング難しそう。

 

今回もMCが楽しく、曲にからめたエピソードの他、やっぱりカレーの話しと、マヨネーズ好きか嫌いか(※石成さんと圭司さんとマネージャーさんはマヨが嫌い。NAOTOさんがここでは野党・笑)はもはや定番の話題?! 映画の話しなどもあり。いやぁ、おもろいわぁ…。

 

そしてこの日のセットリストには5月にはなかった、圭司さんとNAOTOさんのオリジナル曲が1曲ずつ組み込まれていて、3人での演奏がこれがまた良かった~。圭司さんの「The Winds of Spring」は本当に美しい曲。NAOTOさんの「Get over it」を3人編成でこのホールの響きで聴くのも良かった。

 

その後の「薫風に誘われて」と「aqua celeste」も、ボサノバとバラードと云う生楽器の温かさが堪能できる曲がしみじみ素晴らしく、うっとり音楽に没入できました。こう云うホールで聴く醍醐味のような曲たち。石成さんがボッサ弾く時はやっぱりピックじゃなくて指弾きなんだなぁ…とか、今回2列目で観ていたので、ギター好きとしても手元ガン見できて嬉しかった!(石成さんの手ってめっちゃ綺麗☆)。

 

そんなゆったり曲で響きを味わいつつも、でもでも!今回一番印象に残ったのはその後、アップテンポな「Sugar & Spice」と「Lift Me Up!」。いやぁ、めっちゃ熱くて楽しかった。終盤と云うこともあり、お三方も余裕があったのかもしれないけれど、なんかめっちゃノリが良くて気持ちよく、かつソロパートがカッコ良かったのです!特に「Lift Me Up!」。そもそもテクニックが凄い人ばかり、ちょっと勢い任せで演奏しているくらいの時の方が、躍動感がハンパなくていいなぁ~って個人の感想です。(この日はとても綺麗な音がしていたけれど、圭司さんのプレイが大人しい感じがして、私としてはちょびっと物足りなかったのであります…。)

そう云えばこの2曲もRSK山陽放送ラジオさんのタイアップ。キャッチーです。

 

そのままの楽しい流れで、当日朝にNAOTOさんがゲスト出演されていたテレビ番組、TSSテレビ新広島『ひろしま満点ママ!!』のオープニング曲「Morning Steps」。満を持してと云う感じの曲順で、地元広島から来られた方たちには響くものがあったのでは?! 私も広島で聴けて嬉しかった。そして翌朝はテレビから流れてくるこの曲もしっかり聴くことができて更に嬉しく♪

そして本編最後はみんなで楽しく手を振りながらの「WAY HOT」。

 

アンコールはシュガスパ以前から石成さんが大切にされていると云う名曲「Karin」。本当に優しくて綺麗な曲で大好きです。石成さんのギターがナイロン弦のクラギのように聴こえる不思議も感じたり、Bメロからヴァイオリンが入って徐々に盛り上がり、サビで三位一体で歌い上げる感じの胸キュンもたまらなく、いや~…グッと来てほんとに涙ぐんでしまった。美しい。そして温かいのですよね…いいなぁ。万感の拍手が鳴っている中、捌け際の石成さんの笑顔も印象的でした。

 

そんな楽しく優しく熱い音楽で大満足のSugar & Spiceの音楽。アルバムはもちろん、やっぱりライブ最高! なかなか揃わない多忙なお三方でも、これからも定期的に活動して頂きたいなぁ…と心から思う。

また次のアルバムが出てオリジナル曲が増えて行ったら、ライブハウスでやる時と、今回みたいなホールでやる時の、セットリストが全く違うなんて云う楽しみ方もあるのでは?!と、勝手に妄想しております。また来年もいっぱい聴かせてください☆

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練習動画:「What a Wonderful World」

一ヶ月早いです。その間、ブログも更新できないまま、また月イチのノルマ、動画撮影になってしまいました。毎回言ってるけど、練習不足。今回遊び過ぎていつもより更に練習不足。もうちょっと弾き込んでから撮影したかったけど、期日なので今回はこれで。週始めに撮影して、たぶん今日の方がもうちょっとマシに演奏できるかも(笑)。とにかくこの曲は、多くの人によく知られている曲だし、そう云う曲はインスト縛りではないオープンマイクなどで演奏しても喜ばれるので、ちゃんとレパートリーにしたいな…と思ってます。弾き続ければ、きっとよくなるはず。頑張ります。

 

この曲も熊谷先生のアレンジです。ジャズっぽい4和音のお洒落コードが沢山出てくるので、左手のフォームが難しかったり、それを使って移動しながら、メロディーは途切れないように…とか、意識する部分は多く、めっちゃ大変と云うワケではないけど、綺麗に聴こえるように弾くのが難しいと思います。

あと、いま何のコードを弾いているのか、理解しながら弾けるようになるのが目標かな? まだまだできてない。そう云うのできると、人前で演奏してる時に、頭真っ白になって止まってしまう…と云うのも回避できるそうで。

前回の課題曲「Summer」同様、一度暗譜してしまえば、忘れにくい曲だとは思うけど。

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▼毎度レベルの違う先生のお手本でーす♪

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天満俊秀 ギターソロライブ with 天満智恵子@元町 ALWAYS(2023/08/18 ライブレポート)

ギター教室の先生である熊谷朋久先生にもお師匠様がいらっしゃるワケで、クラシックギターやジャズギターもきちんと師事を受けられているけれど、所謂フィンガースタイルのソロギターに関しては、天満俊秀先生に師事してられました。私がソロギターに転向した頃から、天満先生のお話しは聞いていて、演奏だけでなく人間的にも大変素晴らしく魅力的な方だと熱く語られ、すぐにCDを取り寄せて聴くようになりました。その注文のやりとりでも、天満先生からメールを頂いたりしたけれど、とにかくちゃんとした自分の考えを持って、音楽と向き合い、活動されているのが伝わって来ました。

今は宮崎で10年ほど暮らされている天満先生。その理由も、日本の伝承音楽(民謡)を知るには、自らしっかりと農耕に身をやつし、生活してみないと心が分からない…とのことで、元々お祖父様のお家だった場所で、畑を耕しながらレストランなど営まれる最近。家庭菜園程度ではわからない、本当の農家として暮らされているようです。その甲斐あってか、コロナ期間中の2年ほど前に、10年がかりで構想していた、民謡をソロギターでアレンジして弾いいたアルバムを発表。それ以来初めての関西でのソロライブでした。もちろん、私にとっても、天満先生のソロライブは初めて。前回は5月のサウンドメッセで、打田十紀夫さんとご一緒だったので、また違った楽しさ・趣きだった。

 

これまで活動されて来た中で、カントリーブルースと、アイリッシュ音楽が天満先生の主軸になられていて、この二つは、アメリカでロックを生み出した要素になっているとのMCもあり、とにかく先生は、物事を突き詰める方なんだなぁ…と思いました。元々ロック好き、と仰られていたけれど、それを源流へと遡ると、ブルースとアイリッシュがあるんですね。でも日本人がアイリッシュを弾いていると、海外の人に「どうして日本人なのにアイルランドの音楽弾いてるの?」と度々尋ねられて来たそうで、その度にちゃんとした答えがないことで、ご自身の音楽に疑問を持った時期があったとのお話しも…。アイリッシュはアイルランドの風土の中で、人々が生活の中から自然に紡いで来た音楽。楽譜もなく、誰かが誰かとその場で弾いたセッションが曲になったり、また名も知らないような人が弾いた曲が伝えられてきたり、まさにアイルランドの伝承音楽です。その結果、日本人なら日本の伝承音楽と向き合うべきではないか?と思われた、と。ただ、それをフィンガースタイルのギター音楽として、先生が納得する形に表現するために時間がかかったのだとか。宮崎の暮らしが10年になろうかと云う頃、急に形になりだし、一気にアレンジが進んだそうです。

 

そうやって出来たアルバム『春秋の陽炎』には、皆が知ってるタイトルの曲や、地方のマニアックな民謡が、ギター音楽として完全に昇華された素晴らしいアルバム!

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今回のライブでは休憩を挟んで二部制になっていて、渾身の日本の伝承音楽は、後半にたっぷり聴かせて頂くことができました。アルバムで聴いていた時は、いい意味で日本っぽさを感じない、とても洗練された感じがしたけれど、ライブハウスの空間で、お客さんも入っての空気感で聴く生演奏は、まさに民謡で、人間っぽさを感じものでした。温かくて、長閑で、でもやっぱり先生のアレンジは美しい。

しみじみこの日のライブを聴けてよかった~と思った、味わい深いプログラムでした。

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アイルランドの音楽をギターで弾く時は、チューニングが所謂ダドガドのDADGADを使うことが多いと云うことですが、日本の民謡にも、このチューニングを使うことでとてもアレンジが進んだそうです。

途中、いま、地元産の木材(朴木)を使ったギターをモーリスで製作しているお話しもあり、先生が宮崎で生活する中で繋がった人達と、新しい展開が広がっているようで、これからが楽しみに感じました。

 

前後しますが、ライブの前半はブルースとアイリッシュが中心。途中、バリトンギターを使った曲もあって、これがまた凄くカッコ良かった! 思わず欲しい!と、来場されていたモーリスギターの大阪支店長にお話し伺ってしまいました。まだ流通してないそうですが、オーダーしたら作ってくれるそうです。いや、私には無理です(笑)。

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そして途中、奥様でフィドルを演奏される天満智恵子さんとのジョイントも楽しく、このスタイルで演奏されるアイリッシュは郷愁が増して雰囲気たっぷり。しみじみ沁みました。実は私も以前、アイリッシュのバンドの練習に混ぜてもらって、少しダンス音楽を演奏してみたこともあるのだけど、クラシックのヴァイオリンの弾き方と、アイリッシュのフィドルの弾き方って、弓の使い方とか、音のアクセントとかが、明らかに違うのだなぁ…と、智恵子さんの演奏を聴いていて思いました。ゆったりした揺らぎがあって、人間らしい自然な表現だなぁ…と。すごく素敵です。そして、ギターとも合うんですよね~。いいなぁ。

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熊谷先生にソロギターを教えて頂くようになってから、天満先生の演奏を生で聴かせて頂くのをずっと楽しみにしていきたので、今回やっとの実現で本当に嬉しかったです。端正で楽しい演奏。綺麗なだけじゃないギターの音も、音楽って人間が奏でるものなんだって伝えて下さっています。そして、ウワサのMCもやっぱりとっても楽しくて、お話しが上手。なかなかの長丁場のプログラムだったけど、あっと云うまに時間が過ぎて、アイルランドのパブよろしく、夜通し楽しめそうでした。また是非何度でも、聴かせて頂きたいライブでした。天満先生みたいにギターが弾ける日が来たらいいなぁ。

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